コンバージョンやラストクリックだけを評価する弊害とアトリビューション分析の重要性

 2020.08.05  マーケティング インテリジェンス チャンネル

現代社会の消費者が商品を購入したり、サービスを利用したりするまでの道のり、いわゆるカスタマージャーは多岐に渡ります。その一方で今までのマーケティング分析のほとんどは「最終的に商品を購入したチャネルでの分析」もしくは「その直前のチャネルの分析」しか行われていなかったケースがほとんどです。

例えば最終的に商品を購入したのがとあるECサイトだったとしても、ユーザーが購入の意思決定を下したのが同じECサイトとは限りません。また、Google広告からの流入の場合にはGoogleから購入されたと短絡的に判断してしまうケースがほとんどです。そのソースを分析すると、本当はネット上で他の広告媒体に触れたのかもしれませんし、口コミサイトやブログを閲覧した時かもしれません。

そこで欠かせないマーケティング分析手法が「アトリビューション分析」です。本記事では、マーケティング担当者が知っておきたい内容を、具体例を交えてご紹介します。

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アトリビューション分析とは?

消費者が商品を購入したりサービスを利用したり、あるいはマーケティング側が想定する特定の行動を取ること(資料ダウンロードなど)を「コンバージョン」と呼びます。ある消費者がECサイトで商品を購入した場合、コンバージョンはそのECサイトによって生まれたわけですが、実際に消費者の購買意思を確かにしたものは他にあるかもしれません。このためアトリビューション分析では、「コンバージョンに至った行動だけに焦点を当てるのではなく、コンバージョンに至るまでに接触したメディアや経路の貢献度を測定し、仮説検証の精度を向上させる」分析フレームワークということになります。

例えば、あるクラウドサービスを提供しているIT企業A社では、マーケティングの一環としてセミナーや展示会の開催、業界メディアへの寄稿やプレスリリース発表、Facebook等のSNSにおけるアプローチ、リスティング広告による直接的なコンバージョンなどを行なっています。A社が新規顧客を獲得する場合は、大方リスティング広告によるものですが、果たしてリスティング広告がサービス利用の決め手になったのかは疑問が残ります。

ユーザーはセミナーや展示会でサービスの革新性に感動したのかもしれませんし、Facebookで発信されているコンテンツから興味を持った可能性もあります。リスティング広告経由でのコンバージョンは「たまたまだった」可能性が必ずしもゼロではないのです。

実際に、皆さんが会社にクラウドサービスを導入する際に関わった経験があるのならば、思い出してみてください。例えば自社でGoogle アナリティクスを導入する際に、検索エンジンで「Google アナリティクス」と入力して導入に至ったケースは極々稀ではないかと思います。なぜならGoogle アナリティクスの存在を元々は知らなかったわけです。

多くの場合が気になるブログや記事、セミナーや展示会に参加してそのコンセプトに感銘を受けたり、自社の課題を解決できるかもしれないと考えて、そのクラウドサービスに対するニーズが高まった段階で個別に検索してリスティング広告等にたどり着いているかと思います。

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つまりA社の場合はクラウドサービスの利用に至るまでのあらゆる経路が、最終的なコンバージョンにつながっている可能性が大きいと言えるのです。

アトリビューション分析の詳細は「アトリビューション分析の概要と分析手法の具体例」をご確認ください。

コンバージョンやラストクリックだけを評価する弊害

アトリビューション分析を行わず、最終的にコンバージョンに至るきっかけとなった要素だけを分析するマーケティング分析が現在でも行われています。一部ではその分析が機能することもあれば、アトリビューション分析を行わないことでの弊害もあります。

というのも、アトリビューション分析を実施していないと最終的なコンバージョンに近しいSEO(Search Engine Optimization/検索エンジン最適か)やリスティング広告のクリエイティブ改善、Webサイトのリニューアルなどばかりに経営資源が割かれてしまう可能性があります。

しかし実際はセミナーや展示会の開催頻度や内容を変更したり、ブランディングに注力する方がマーケティング効果が高まるかもしれません。アトリビューション分析を行わないということは、そうした事実を見落とすことにつながり、結果としてなかなか施策効果が上がらないマーケティングサイクルを生み出すことになるのです。

チームスポーツに置き換えて考え見てください。例えばサッカーの場合、最終的に得点した選手ばかりが評価される訳ではありません。直接的に点には絡まないものの攻撃の起点になる中盤の役割、失点を防ぎ鋭いカウンターを開始するディフェンスの動きなども高く評価されます。これをマーケティングに落とし込んで考えれば、最終的なコンバージョンに至ったリスティング広告等だけを評価すべきでは無いことが理解できます。

 

アトリビューション分析の分類

それでは、アトリビューション分析に関わる5つの分類をご紹介します。特定のモデルを当てはまることで分析活動がグッと楽になるので、ぜひ知っておいてください。

分類1. ラストクリックモデル

最終的なコンバージョンに至った経路(リスティング広告)などに100%振り切って貢献度があると評価します。従来から行われてきたマーケティング分析の典型ですが、現代マーケティングにはマッチしない側面も多いのが難点です。ただし、短期間で実施するキャンペーン等について評価が正常に働くことがあります。

分類2. 起点モデル

ラストクリックモデルとは反対に、ユーザーが最初に接触した経路に100%振り切って貢献度があると評価します。マーケティング活動全体を評価する上では適切では無い方法ですが、ブランドの認知拡大を目的としたキャンペーン等に有効です。

分類3. 均等分配モデル

ユーザーが最初に接触した経路からコンバージョンに至った経路まで、貢献度を均等に振り分けます。アトリビューション分析の中ではスタンダードな手法で、扱いやすいのが特徴です。反応性は高いものの短期的なキャンペーンや認知拡大目的の施策では通用しないケースが多いでしょう。

分類4. 減衰モデル

ユーザーが最初に接触した経路からコンバージョンに至った経路まで。貢献度を段階的に高めていきます。高額商品やサービスなど、購買期間が長期的になるよるものや意思決定までに時間がかかるBtoB向けの商品やサービスのマーケティング分析として有効です。

分類5. 接点ベースモデル

最初と最後に接触した経路に貢献度を高めに割り振ります。ブランドの認知拡大を目的としたキャンペーンやデジタル広告、あるいはコンバージョンを獲得した最終的な経路を等しく評価するため、短期的なキャンペーンでも用いられます。

アトリビューション分析でユーザーの購買行動を把握しよう

アトリビューション分析を続けていると、ユーザーごとに「どの経路によって最終的なコンバージョンまで至ったか?」がわかるようになります。つまりはタッチポイントの改善は実施するマーケティング施策の内容を見直すきっかけにもなり、マーケティングの施策効果を大いに高めてくれるでしょう。

アトリビューション分析を行うためにはDatorama(デートラマ)のようなツールが必要です。Datoramaは、マーケティング投資、指標(KPI)、意思決定をはじめとするマーケティングにおけるあらゆるデータを、ひとつのプラットフォームで管理するためのマーケティングインテリジェンスプラットフォームです。Datoramaを採用する企業は、自社のマーケティング活動を完全に可視化できることで的確な意思決定を適切なタイミングで実行できるようになります。また、Datoramaが提供する人工知能(AI)技術を駆使したマーケティング・インテリジェンスにより、チャネルやキャンペーンを通じたデータやレポート情報の収集や統合が簡単にでき、分析結果を迅速に導き出します。

皆さんもこの機会にぜひ、アトリビューション分析に取り組んでみてはいかがでしょうか?

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