CDP(Customer Data Platform)とは?DMPとの違いも解説

 2020.08.19  マーケティング インテリジェンス チャンネル

過去、2020年における全世界のデータ総量は44ZB(ゼタバイト)まで増加すると言われていました。ゼタバイトはあまり聞き慣れない単位なので、参考までに申し上げるとGB(ギガバイト)の1,024倍がTB(テラバイト)、その1,024倍がPB(ペタバイト)、その1,024倍がEB(エクサバイト)、さらにその1,024倍がゼタバイトなので、1GBから換算すると約1兆995億倍が1ZBに値します。正直、想像できない単位かと思います。

では、2020年になり実際にどれくらいのデータ量が流通しているのか?この問題に対して米IDCが2020年5月に行った発表によると、全世界で59ZBのデータが流通すると予測されています。かつて専門家が予測した数値よりも34%も高い結果です。

デジタル社会が進むにつれ「情報洪水」という言葉をよく聞くようになりました。その中で重視されているのが、「膨大なデータをいかに管理し、活用するか」です。本記事では、データ管理のための注目プラットフォームであるCDP(Customer Data Platform))と、従来から提供されているDMPとの違いを解説していきます。

cdp

CDP(Customer Data Platform)とは?

世界を流通するデータの量が大きくなるにつれて、データをビジネスに活用するためのソリューションと、データを適切に管理するためのプラットフォームに注目が集まります。その中で生まれたのがCDP(Customer Data Platform)です。簡単に説明すると、企業の顧客に関するデータを管理するためのプラットフォームです。

導入事例:ダイキン工業株式会社
マーケティングインテリジェンスレポート

自社ビジネスに関わる顧客一人ひとりの属性データ、行動データ、Webサイトログデータ、オフラインでの購買情報や位置情報、IoT機器から得られるデータ、アスキングデータなど管理できるデータの種類は多岐に渡ります。つまり、実在する個人・企業に紐づくあらゆるデータを集積し、彼らのプロファイルをより精密に仕上げるのがCDPの中心的役割です。

社内システムには顧客に紐付くあらゆるデータが生成されており、それらはサイロ化、分断化されて管理されています。CRM(顧客関係管理システム)で管理されるデータだけが全てではなく、Webサイトを通じて得られるデジタル行動データも、オフラインにて実施されるセミナー・展示会等で得られるデータ、広告データも、全て1人の顧客を形成するデータとなります。これらのデータを統合的に管理し、紐付け、プロファイルをよりリッチにすることで、正確なマーケティング施策等を展開するきっかけとなるわけです。

DMPとの違いは何か?

データを統合的に管理するためのプラットフォームとして、従来よりDMP(Data Management Platform)がその役割を果たしてきました。では、CDOとDMPには具体的にどのような違いがあるのでしょうか?

DMPは一般的に、オーディエンスデータ(サードパーティデータ)と呼ばれる第三のデータ収集機関が提供する、膨大なデータ(レコード)を保管しながら広告施策の最適化に活用するためのプラットフォームです。DMPは柔軟性の高いプラットフォームなのでCDPで管理されるようなファーストパーティデータを扱えるものも存在します。では、CDPとDMPを分ける明確な線引きとは何なのか?

それは、それぞれの設計思想にあります。DMPのコンセプトは企業が蓄積・保有するあらゆるデータ(ファーストパーティデータ)と、第三者機関から取得できる膨大なデータ(サードパーティデータ)、あるいは一般企業から取得できるセカンドパーティデータを「活用しやすい形にセグメンテーションする」ことです。

一方、CDPの中心的役割は「個人・企業プロファイルの精密化、リッチ化」にあります。この設計思想の違いこそがCDPとDMPの違いであり、データ活用のためのプラットフォームを選択する際の基準になります。ただし、近年ではその差異は曖昧になってきている実情もあります。

CDPとDMPの違い

  CDP(Customer Data Platform) DMP(Data Management Platform)
プラットフォームの目的 あらゆるマーケティング施策、CRMの精度向上、デジタル広告最適化、マーケティングオートメーションの支援など デジタル広告最適化に特化し、適切なターゲティングやメディアバイイングの効率化に貢献
管理するデータのタイプ 主にファーストパーティデータを管理し、必要に応じてサードパーティデータと連携する 匿名化されたサードパーティデータを中心として、プラットフォームの柔軟性に応じてファースト・セカンドパーティデータの管理も可能
プロファイルの識別 顧客の属性データ、行動データ、顧客ID、氏名、メールアドレス、電話番号、住所など クッキーIDやIPアドレスなど主に匿名かされたデジタル上の識別子

CDPとDMPの役割を理解し、使い分ける

CDPとDMPはどちらもデータ管理に特化したプラットフォームであり、その違いは先に述べた通りです。ただし、どちらの方が優れていて、どちらを導入するのが正解かという話ではありません。冒頭でも述べたように時代はまさに情報洪水どころか隕石の衝突ほどのインパクトを持っています。その中でデータをうまく活用し、これまでのビジネスのワンステージ上を目指すためにはCDPとDMPの相互作用が欠かせません。

CDPが中心的に扱うファーストパーティデータは顧客プロファイルを精密化・リッチ化することで、顧客理解を深めることができます。それに応じて様々なビジネスを展開すれば、LTV向上によって企業利益は確実にアップするでしょう。しかしながら、そこにサードパーティデータを活用した際のインパクトについても考えなければいけません。なぜなら、企業が継続的に成長するためには既存顧客ばかりに目を受けるのではなく、枠の外側に広がっている市場に目を向けてビジネスを拡大していく必要があるからです。その際に、サードパーティデータの扱いに長けているDMPの力が必要になります。

つまり、データ分析の現場では現状のCDPとDMP、それぞれの役割や実力を明確に理解した上で使い分け、互いに補い合いながらデータ活用を進めていくことが重要となります。今後、CDPやDMPは、更なるテクノロジーの発展が見込まれています。大切なのはCDPとDMPを過信するのではなく、現時点で何ができて何ができないかを十分に理解した上で、自社ビジネスにおける可能性を探ることにあります。CDPおよびDMPを活用する際は、ぜひそのことを念頭に置きながらデータ分析に取り組んでいただきたいと思います。

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