CMOとは?その役割について

 2020.10.27  Marketing Intelligence

日本企業の中でCMO(Chief Marketing Officer/最高マーケティング責任者)を置いている企業はどれくらいあるでしょうか?米調査会社のガートナーによると、日本企業におけるCMOの設置率は2016年以降減少傾向にあるといいます※1。理由は色々あると思いますが、その1つが「CMOの役割がしっかりと理解されていない」ということなのかもしれません。

一般的な見解として日本は諸外国に対してマーケティングに消極的であり、マーケティングそのものの役割が上層部から理解されていないケースが散見されます。その中でCMOを設置してマーケティング活動からビジネスの成長を先導していこうという動きは、確かに難しいものがありますね。

しかし、コロナ禍の影響によってニューノーマル(新常態)なビジネスへとシフトしている現在、マーケティングの役割を改めて見直し、積極的に取り入れていく企業が多くなっていることも事実です。また、日本企業の中でも積極的にマーケティング活動に取り組む企業も多数存在します。そこで本稿では、マーケティング組織の最高責任者として活躍するCMOにはどのような役割があるのか?そこに焦点を当てて話を進めていきます。

cmo

CMOとは何か?

企業にはビジネスを遂行するために様々な機能があります。それを大まかに分類すると「生産」「物流」「販売」の3つに分けられます。組織規模がまだ小さい場合、経営トップとなるCEO(最高経営責任者)が自らのビジョンを判断基準としてそれぞれの機能を組み合わせて、ビジネスの最適化を図ることが可能です。しかし組織規模が大きくなっていくと、機能ごとの縦割りが生じてそれによる弊害が発生します。機能ごとに個別最適化を進めがちとなり、その結果組織全体として非効率的なビジネスプロセスが成り立ってしまいます。

この弊害を排除するために多くの企業は経営に近い企画部門でそれぞれの調整に取り組もうとしますが、「組織最適化」という視点での調整が強くなるため、その過程で「顧客視点」が失われる可能性が出てきます。そこで必要なのがマーケティング及びCMOの存在です。彼らは徹底した「顧客視点」によって自社ビジネスを見つめるプロフェッショナルであり、縦割り機能によって見失われがちな「顧客視点」をもとにビジネスの最適化を図る存在です。

日本企業の多くはマーケティングの役割として「市場調査と広告出稿」と認識しているケースが多いでしょう。しかし実際には、バリューチェーンの上流から下流に至るまで「顧客視点」を徹底的に取り入れるための、総合的な役割がマーケティングにはあります。そしてその最高責任者となるのがCMOなのです。

ちなみに世界最大のマーケティングカンパニーとして知られるP&Gでは、商品ブランドごとにCMOを設置して、CMO自身が商品コンセプトの開発から生産の判断、パッケージデザインや予算管理なども行っており、非常に権力の高いポジションとして知られています。

事例紹介:DatoramaがIBMの大規模なパフォーマンスの最適化を実現
導入事例:ネスレ日本株式会社

これからのビジネスにCMOが欠かせない理由

もしCMOが存在しない場合には、改めてその存在意義を考える時かもしれません。なぜなら、コロナ禍によって生まれるニューノーマル(新常態)ビジネスは、既存のビジネスにどのような影響をもたらすのか全く予想ができず、市場のディスラプション(破壊)がいつ起きてもおかしくない状況にあるからです。

つまり、ニューノーマルへの対応が求められる時代が半ば強制的に到来します。ディスラプションが活発に繰り返されている米国では、特にデジタルの領域において破壊と創造を繰り返しています。その結果、マーケティングが持つ役割が極めて重視されており、破壊のスピードに対して素早く行動して対応していかなければなりません。

これに伴い米国ではデジタルマーケティングが重視されるようになっていったことを考えると、日本でも今後は加速度的にデジタルマーケティングの重要性が増していくものではないかと思います。その際に必要なのがCMOの存在であり、部門横断的にマーケティング活動を統括し、強力なマーケティング組織として成長していかなければなりません。

優秀なCMOを設置するためにできること

CMOの重要性について理解しても、肝心なのは「優秀なCMOをどのように設置するか?」と「新しいマーケティング組織の結成」です。

CMOに求められる資質とは何でしょうか?それは素晴らしいマーケティング戦略を考案する創造性も重要ですが「経営的な知識・経験・勘、それとマーケティングを総合的に捉えるスキル」です。さらにあらゆるデータが活用できる現代社会においてそのデータを戦略へと活用する「データ活用」も必須と言えます。

今後のマーケティングは市場調査やターゲットに対する情報発信などだけでなく、P&Gが考えるCMOの理想のようにバリューチェーンの上流から下流に至るまで、徹底した顧客視点を取り入れられる組織として機能することが求められます。グローバル競争が激化する中、その重要性は既に高まっているものと考えられます。

CMOを補佐するマーケティングインテリジェンスの存在

CMOには経営的な知識・経験・勘が求められることから、新しいマーケティング組織では何より「データドリブン(データ駆動)」を実践することが重要です。そのためには、経営情報からマーケティング情報まであらゆる情報を統一されたデータ管理基盤に集約し、データ分析を通じて正確かつ信頼性の高い情報を基にしながらマーケティング戦略やビジネス全体をデザインしていくためのツールが必要です。マーケティングインテリジェンスとはそのためのツールであり、マーケティングだけでなく経営に関わるデータも統合的に管理し、分析活動を促進します。CMOの設置に合わせて、マーケティングインテリジェンスのようなツールもぜひご検討ください。

※1日本では営業とマーケティングの融合が進んでいない」営業改革にABMが最適な理由

導入事例:KDDI株式会社

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