相関分析のベストプラクティス:相関関係と因果関係は同一ではない

 2020.05.12  Marketing Intelligence

私たちはマーケティングにおいて、常に結果とその原因を確認します。結局、マーケッターは、自らのマーケティング努力の結果として、消費者が行動を起こすことを求めています。しかし、データを相互に関連付けて、特に因果関係を把握しようと意識する際、そこには危険が生じることがしばしばあります。この投稿で私たちは、マーケティングデータを相互に関連付ける際の落とし穴とベストプラクティスについて、また不正確な因果関係の関連付けを避けるためにマーケッターが実施すべき手順について探りたいと思います。

まず、以下の用語を定義しておきます。

相関関係とは、2つ以上の不確定要素の関係の規模や方向性を示す(数字で表現された)統計的尺度である」

言い換えれば、データセット間の関係です。

因果関係は、ひとつの事象が他の事象の発生の結果であることを示す。すなわち、この2つの事象間には因果関係がある」

または端的に言えば、ある物事のインパクトは、別の物事の上に重なって生じるということです。

従って、私たちは、まず相関関係から議論を始めた後、それが因果関係としての資格があるのかどうかを理解しなければならないということになります。

学校の科学実験のように、データ分析は、あなたが証明または反証しようとする仮説に基づいて行われるべきです。

以下、例をご紹介します。

  • COVID-19は、当社の靴部門の電子商取引の売り上げに対して肯定的な影響を与えている
  • 気候変動は、当社が過去10年間に実現した自動車販売台数に対して否定的な影響を与えている
  • キャンペーンが、ブランドの上半期の認知度、販売の全般的な上昇をもたらした

データは相互の関係性を示す場合があるが、それは、一方の事象が他方の事象に対して影響を与えたことを必ずしも意味しません。マーケッターにとって、自らのメッセージ、キャンペーン、メディア支出に与えるインパクトについての正確な見解を持つことは、これまでにないほどに重要となっています。インサイトを得れば得るほど、マーケッターが顧客とビジネスの両方に与えるインパクトも大きくなります。

マーケティングデータセットにおける相関関係または因果関係を示そうとする際、簡単に犯しがちな誤りを避けるために役立ついくつかの重要なヒントを以下に紹介します。

扇動的な発言を避ける

データの相関性について見解を述べる際に最もはまりがちな落とし穴のひとつは、扇動的または扇情的な言葉を使用して、希薄な関係性を証明し、因果関係を導くことです。これは是が非でも避けるべきです。あなたの会社の重役は、そのことを見抜くでしょう。その代わりに、Googleのデジタル・マーケティング・エバンジェリストであるアビナッシュ・コーシック氏は、私たちが疑い深くなり、さらなる疑問を投げかけて自らの厳密さを証明するよう求めています。

以下の重要な疑問について自ら問うてみてください。

導入事例:KDDI株式会社
導入事例:ダイキン工業株式会社
  • データを異なる形で切り取ってみたらどうなるか?
  • 特定のチャネルを排除したらどうなるか?
  • 相関関係や因果関係を正確に把握する上で、あまりにも多くの可変要素がないか?
  • どのような憶測を立てているか?
  • それは意図的に設計されたものか(すなわち、計画されたキャンペーン)、または他の行動の副産物か?

分析のために正しいグラフを選ぶ

Datoramaのプラットフォーム内では、あなたは100超のウィジェットから選んで、自分のデータを効果的に可視化できるようになっています。スマートレコメンデーションを通せば、あなたが分析しているデータセットに沿った適切なウィジェットの提案を受けることも可能になります。また、自分自身の唯一無二の方法で、独自のカスタム・ウィジェットを作成することもできます。

相関分析を開始するために提案されるグラフの一部には、以下のものが含まれます。

時系列グラフ―ある期間にわたって複数のメトリクス(測定基準)を比較するグラフ。これは、データの傾向と季節性を調べる上で有用でです。

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分布グラフ―相関関係の有無を容易に立証できるグラフ。これは、中間に対する分布の把握に有用です。

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関係グラフ―2つ以上の可変要素の関係性を示すグラフ。3つの可変要素の関係性を示すためには、バブル・チャートが最もよく使用されます。

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調査結果を共有する際には、最も簡便なグラフのみを示して論点を立証することがポイントです。あなたの下調べは重要ですが、エグゼクティブ・サマリーにとっては重要ではないのです。

より確かな情報に基づく分析のため、堅固なデータセットを使用する

ブランドKPIや売上げに対するキャンペーンのインパクトを分析する際、インパクト分析のバックボーンとして異常値を活用するのも魅力的です。一貫性のある相関関係は、非常に強力な分析の根拠を提供します。

異常値を調べる際には、厳格な尋問により当該の異常値の整合性を分析します。そこに極めて重要な因果関係があるのか、または単に予算の増大があるのか?あなたの仮説を総動員してください。

信頼できるデータソースの出典を明らかにする

仮説を証明、反証するために外部のデータソースを使用する際には、信頼できるデータソースの出典を確実に明らかにすることを忘れてはいけません。部分的なデータセットおよび信頼できないデータソースは、あなたの厳密なマーケティングデータとの相関関係を示す上で危険なポイントになります。そうしたデータソースは、参照用のデータポイントまたは文脈上のデータポイントとして使用され、またそのように説明されている場合には、それらが状況に応じてどのように呼び出されようとも、より高い厳密性が調査結果に織り込まれる場合があります。さもなければ、データの偏りに直面することもあるでしょう。

 

テストのための可変要素を制限する

多くのマーケッターは、新たな「通常性」を説明するために戦略を調整しています。彼らはテストと学習のフェーズにあり、多くの戦略やチャネルを横断して絶えず最適化しています。結果として、仮説やKPIに対する各キャンペーン活動のインパクトを分離することが困難になっている可能性があります。

相関関係の効果を深く理解するためには、計画的なテストと学習のキャンペーンが開始地点として有用です。その場合、あなたは可変要素であるテストを制限し、それらの分離された結果を分析することになるでしょう。

常に仮説から始める

相関関係分析を実験と考えることもポイントの一つです。あなたの仮説が何なのかを最初から知ることは、自らの実験を支援する際に正しいビジュアルを選ぶことに寄与します。マーケッターはしばしば、自分がデータから何を得たいのかを認識しないまま、そのデータに没入してしまいます。それは、まとまりのないストーリーへとつながる可能性があるのです。

 

短期的、長期的な測定

ブランドは、一夜にして確立するわけではありません。広告があなたのブランドのKPIに対して即座にインパクトを与えるどうかは分かりません。あなたが消費者に対して提示するメディアを当該の消費者が理解する方法について理解することは、データ分析のためのよりよい方法を案出することに役立つでしょう。そこでは短期的、長期的な測定の枠組みが有用となります。

相関関係と因果関係を分析する上で重要なことは、その二つの間の差異を理解することです。あなたの分析を相関関係から初めて、そこで沸いた疑問から調査結果を導くようにします。自らの仮定が常に呼び出されれば、あなたのグラフはシンプルでかつ効果的なものとなるでしょう。

 

この投稿は、デートラマのASEAN、GCRおよびインド担当ディレクター・オブ・サクセス・マネジャーであるレベッカ・ヘイリーが著しました。世界各地にいる当社のデートラマのエキスパートからの通信を引き続き受け取ることができます。今後ともdatorama.com/blogにご注目ください。

出典: "Data Correlation Best Practices", Datorama.com,(参照 2020-05-06)

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