プライベートDMPとオープンDMPの違い

 2020.03.24  Marketing Intelligence

Web広告(アドテク)やWebマーケティングに興味を持っている方の中で、「DMP」という言葉を聞いたことがない方はいないでしょう。 マーケティングにおいてそれほどに重要な存在であり、欠かせない技術でもあります。DMPは一般的にプライベートDMPオープンDMPに分けられます。本記事では、DMPの基礎知識から2つのDMPの違いをご紹介しましょう。

プライベートDMPとオープンDMPの違い

DMPとは?Webにおける役割

DMPはData Management Platform(データ・マネジメント・プラットフォーム)の略です。直訳するとデータを管理するための基盤となります。文字通り、DMPは膨大なデータを管理するための箱のようなものであり、そこには多種多様なデータが、すぐにでも分析できる状態で管理されており、さまざまなシステムと連携することでWeb上でのデータ活用を実現します。では、Web広告におけるDMPの役割を整理していきましょう。

Web上で表示されるさまざまな広告は、アドExchangeという仕組みによって束ねられています。異なるWebサイトに存在する無数の広告枠が一元的に管理されており、空いている広告枠は広告主に提供されます。どのように提供されるのか?それは、DSP(Demand Side Platform:デマンド・サイド・プラットフォーム)と呼ばれる広告主向けの広告システムから、オークション形式で表示する広告を決定しています。

こうしたWeb広告の大きな仕組みにおいて、DMPはそこに蓄積された膨大なユーザーデータをDSPに引き渡し、ユーザーごとに最適な広告が配信されるシステムを作り上げています。

具体的にどのような連携が取られているかというと、Web広告を最適化するためにはまずターゲットのセグメントを絞り込む必要があります。たとえば化粧品を販売しているECサイトなら、ユーザーの性別・年齢・購入履歴・Web上での行動履歴・当該ECサイトへの訪問履歴などです。これらのセグメントを絞り込むことで、「30台後半の女性、3ヵ月前に当該ECサイトに訪問し、オールインワン化粧品に高い興味を示していた」といったターゲット増が浮かび上がります。

DSPにこの情報を引き渡すことで、条件に見合ったユーザーがアクセスした際にオールインワン化粧品や関連性の高い商品の広告を表示してくれます。あとは、興味を持っている化粧品を進めるのか、アップセルを狙うのかなどWebマーケティングのシナリオが重要となるでしょう。

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以上のように、DMPはWeb広告やWebマーケティングにおいて、膨大なユーザーデータを管理し常に分析できる状態を作っておくという極めて重要な役割を持っています。

プライベートDMPとオープンDMPの違い

次に、DMPの種類であるプライベートDMPとオープンDMPの違いを整理していきます。

プラベートDMPは文字通り、閉じられたネットワークの中で蓄積されるデータを管理するための基盤です。企業は日々のビジネスの中でさまざまなデータを生み出しています。自社Webサイトへのアクセスデータ、会員情報、EDI(Electronic Data Interchange:エレクトロニック・データ・インターチェンジ)を使った取引データ、コールセンターにおける顧客対応履歴、実店舗販売でのPOSデータ、営業が持つ顧客リストや商談履歴、CRM(Customer Relationship Management:カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)に蓄積された顧客データ、マーケティング施策に対する反応データ…。この他にも実に多様なデータが存在しており、これらをひとまとめにして管理できるのがプライベートDMPです。

この中でプライベートDMPが担っている役割は単にデータを一元管理するのではなく、異なるツールやシステム、あるいはオフラインで生まれたデータを分析可能な状態にするために、フォーマット等を統一して管理することです。データというのは生まれる場所によってフォーマットや粒度が違います。これを統一しない限り、有効なデータ分析はできないためプラベートDMPがその役割を担っているのです。

一方、オープンDMPとは何でしょうか?オープンという形容詞が付くのですから、プラベートDMPのように企業内データを管理するものではないことが分かります。オープンDMPとは、第三者機関が蓄積した膨大な量のデータを管理し、それをさまざまな形で企業に提供するためのデータ管理基盤です。

先ほどWeb広告におけるDSPとDMPの関係を説明しました。その中で使われるDMPは一般的にオープンDMPのことであり、DMPベンダーが何らかの方法で蓄積した膨大なデータをDSPに出力しています。どれくらいのデータ量かはDMPごとに異なりますが、最近では数億のユニークブラウザデータを管理しているのが一般的です。

オープンDSPの出力先はDSPに限らず、MA(Marketing Automation)ツールなどWebマーケティングを自動化するためのツール等で高い効果を発揮してくれます。最近では、CRM等に蓄積した顧客データを分析し、優良顧客の共通項をデータ化しセグメントを作り、オープンDMPを活用して該当するユーザーにアプローチするという使い方もされています。

ハイブリッドDMPについて

プライベートDMPで管理される企業内データのことを一般的に1stパーティデータと呼びます。一方、オープンDMPで管理されている幅広いユーザーデータを3rdパーティデータと呼びます。この2つ種類のデータはこれまで別々で管理・活用されてきたものです。しかし最近では、別々に管理・活用するのではなく、1stパーティデータと3rdパーティデータを組み合わせてこそ最大限のWeb広告・Webマーケティング効果を生み出すのではないかと考えられるようになりました。

そこで誕生したのがハイブリッドDMPです。このタイプのDMPは1stパーティデータと3rdパーティデータの2つを組み合わせて、さまざまなシステムへと出力できる状態を作ります。すると何が行えるでしょうか?一般的に、オンラインでの顧客の行動履歴は自社Webサイト上のみで取得できるものですが、ハイブリッドDMPでは2つのデータを組み合わせることで取得する行動履歴の範囲をWeb全体に広げることができます。企業は自社Webサイト内に限らず、あらゆる場面で顧客との接点を持ってWeb広告やWebマーケティングを展開できるので、大きな施策効果が得られるでしょう。

いかがでしょうか?DMPのWeb広告やWebマーケティングにおける役割、プライベートDMPとオープンDMPの違いについてご紹介しました。Web上におけるDMPの重要性と存在感は日ごとに増しています。これらの技術やシステムをまだ採り入れていないという方は、この機会にDMPを使ったWeb広告やWebマーケティング、あるいはデータ分析による新しいビジネス価値の創出などにぜひ取り組んでいただきたいと思います。

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