最新デジタルマーケティングのトレンド<SEO編>

 2020.04.15  Marketing Intelligence

SEOは、基本が大切です。基本とは、Googleが推奨する「ユーザーファースト」や「質の高いコンテンツ」になります。最近はテクノロジーの進歩により、これらが非常に高い精度で識別されるため、「SEO対策は必要ない」という意見もあります。

しかしこれは、やや極論です。検索エンジンのロジックにも、トレンドがあります。トレンドとは「今現在、最も気にしておかないといけない情報」、と定義しましょう。ここでは2016年の春から夏にかけて出てきた、押さえておきたいSEOのトレンドを紹介していきます。 

調査データをもとに

SEOの現在

まず最近のSEOへの取り組みがわかる、調査データを紹介しましょう。

GinzaMetrics SEO調査レポート2016:Ginzamarkets株式会社

SlideShareで公開されている資料です。詳細はリンク先で確認いただくとして、ポイントについて見ていきましょう。 

まずこうしたビジネス関連の調査は、「事業規模」「どういった業種、職種を対象にしているか」などが大切です。場合によっては、自分たちとは全く無関係な層が調査対象になっている事があるためです。

この調査は会社規模「100から999人」がほぼ半数にあたる45%、それ以上が23%、以下が32%となっています。業種で「メディア」が28%と最も多くなっているのが気になる点ですが、「EC/リテール」「人材」「不動産」といった各種サービス業も10%前後入っています。基本的には小売やサービス業がSEO対策に力を入れますので、この記事を読んでいる大部分の方の参考になるでしょう。なおWebマスターやマーケティング担当者が、主な回答職種となっています。 

注目したいポイントとして、次の2つが挙げられます。

  1. SEOの取り組み方は「インハウス(社内)」が59%。
  2. 対策キーワード数で最も多かったのは、「101~500キーワード」で24%。次いで「2000キーワード以上」が17%、「1~100キーワード」が15%。

1では、最近の「SEOの取り組み方」のトレンドがハッキリと見て取れます。以前はSEOと言うと外部のサービスに依頼する、という雰囲気がありました。しかし今の主流は、インハウスに移っているようです。決してこのアンケートに回答している企業が、SEO向けの人材やスキルに恵まれている訳ではありません。ほとんどが兼務、また悩みのトップはリソース不足となっていたことから、それは読み取れます。 

2は実際に社内でSEO対策を行う際の、指針になりそうなデータです。キーワードはSEOをする上での基本になりますが、実際にどの程度の数に対して施策を行えば良いのかは迷う所です。キーワードプランナーなどのツールを使えば無数の候補ワードが取得できますが、そこからいくつの言葉をピックアップしていくか。重要度と関連性、また運用リソースを考えながら決めていくことになります。それを考える際に、この調査内容も参考にしてみると良いでしょう。 

さてインハウスでSEOを行っていると言っても、専用のツールは必要になってきます。今回、資料を紹介したGinzamarkets株式会社は、「GinzaMetrics」というツールを提供しています。キーワードプランナーといった検索エンジンが提供するツール、共起語などを抽出する無料ツールの活用も有効ですが、それだけだと「一般的な情報の取得」までしかできません。GinzaMetricsといった専用ツールを使うと、自サイトに最適な対策への近道となります。コンサルタント的、あるいは外注主導のSEO対策から、主流がインハウスへと移ってきた背景には、こうした強力なツールの存在があるのかもしれません。もちろんマーケティングオートメーションの機能に付属するHubSpotのSEOツールも有効な手段といえるでしょう。

Ginzamarkets株式会社
URL)http://www.ginzametrics.jp/

気になる検索方法

アメリカから伝わってきた情報の一部ですが、興味深いものなのでチェックしておきましょう。 

モバイル検索の20%が今や音声検索に!:Web担当者Forum(2016年5月27日)

タイトルの通り、検索方法の20%が音声検索によるものになっている、というトピックスです。アメリカでGoogleのCEOが発したコメントですので、対象は全世界となっていたようです。 

もしかしたら実際にWeb担当をしている現世代にとっては、ピンと来ない情報かもしれません。従来の検索方法に関する調査と言えば、「GoogleとYahoo!のどちらを使っていますか」「検索するキーワード数は、何語ですか」といった感じで、検索方法自体については気にされませんでした。しかしGoogle自体が「会話型検索」に数年前から力を入れていますので、もしかしたらスマホとパソコンのように、主流が逆転するかもしれません。以前テレビで、「OK Google」というフレーズが耳に残るCMが多く流れましたが、それを意識したSEO対策が必要な時代になるのかもしれません。 ちなみに弊社のこのブログへの流入の20%が画像検索からというのも時代の変化を感じています。

検索方法の変化という意味では、次の記事も気になります。 

モバイルSEOの対象はGoogleだけではない、無視できないAppleのモバイル検索とは? from #SMX Munich 2016:海外SEO情報ブログ(2016年5月12日)

SEO≒Googleという時代が、長く続いています。それに対して、ハッと気づきを与えてくれる記事です。

内容は「Appleの検索」についてです。言うまでも無く、デバイスはスマートフォンを前提にしています。少し前にGoogleがiOSのデフォルト検索エンジンになるために巨額のお金を支払っていた、というのが話題になりました。標準搭載をしてもらうにはそれだけの価値がある、という判断がされていた訳です。

ただしいつまでもそうした関係が続くとは限らない事が、今回紹介した記事から窺えます。最近の日本はGoogle一強時代が続いていますが、思えば過去にはYahoo!が独自の検索技術「YST」を持っていた事から、Googleと合わせて二通りの対策が必要な時代がありました。またフィーチャーフォン、いわゆるガラケーが全盛の時代は無数の検索エンジン、パソコンとは違う対策など非常に煩雑でした。

「Googleの進化でSEOが難しくなった」と言われますが、こうした時代を思えば決してそうとは言えません。ある意味、あまりにも長く一強安定の時代が続いています。Web担当者は大変ですが、こうした他の検索エンジンに関するニュースも少し気にするようにしておきましょう。 

注目のAMP

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AMPとは

昨年後半あたりから非常に大きな話題になっているのが、「AMP」です。これについてはまだ知らないという方も多いので、簡単に紹介しておきましょう。 

「AMP」はAccelerated Mobile Pagesの略で、簡単に言えば「スマホでページを、爆速で表示させる」というものです。以前はプロジェクトだったのが、フレームワーク「AMP HTML」などを使い実装する手段が出回ってきたことから、実用も進んでいます。またSEO界隈で特に注目なのが、Googleが非常に推奨しているという点です。こちらは実際にスマホで何かニュースを検索すると、「AMP」と表記され、優先的にその記事が表示されるのがわかります。 

理由としては、AMPプロジェクトはGoogleも中心となって動いていたものだからです。もともとページの表示スピードはSEOの主要素ですから、この対応はロジック的にも理にかなったものです。

「メディアサイトのみで有効なのではないか」という議論もありますが、そこに限定はされていませんので、多くのWeb担当者が知っておくべき方法です。なおAMPに関して、よくまとまった記事があります。これを読むだけで、かなりの知識が身に着くはずです。 

Accelerated Mobile Pages (AMP)とは何か?ニール・パテル氏による決定版ガイド:SEO Japan(2016年6月8日)

Googleは専用のガイドラインも出しています。またSearch Consoleにも専用レポートを設けていますので、これらもチェックするようにしましょう。

AMPページの Google検索ガイドライン

ニュースサイト以外の活用として、例えば次のようなものがありました。大手企業を中心に導入されている、「ブライトコーブ」という動画配信プラットフォームのトピックスですが、AMP HTMLに対応した動画プレーヤー用コンポーネントが提供を開始されています。活用が広がっている事例として、読んでみると良いでしょう。

Google AMPがスタート - ブライトコーブ顧客も導入:Brightcove

チェックしておきたい話題

それでは、最近のAMPで特に押さえておきたいニュースを紹介していきましょう。AMPはかなり多くの情報が飛び交っていますので技術的なもの、特定の業種にしか当てはまらないもの、実験開始といった情報は、スッパリと省き、担当者が押さえておいた方が良さそうな、最小のトピックスだけに絞りました。 

「AMPエラーはランキングに悪影響を与えない」ほか、Googleのジョン・ミューラーにAMPについて質問してきた at #SMX Munich 2016:海外SEOブログ(2016年3月29日)

GoogleはAMPスパムを待ち構えていて、AMPの乱用には相応に対処する:海外SEOブログ(2016年5月30日)

AMP対応すれば、レスポンシブ ウェブ デザインのサイトは不要なのか?:海外SEOブログ(2016年6月8日)

iOSのGoogleアプリがAMPをサポート開始、iPhoneからの検索トラフィック増加に期待:海外SEOブログ(2016年6月8日)

またGoogleの公式ブログ内に、AMPの2016年8月現在の総括記事もありますので、こちらもチェックしてみてください。

AMP化しよう: Googleモバイル検索における AMPページへのリンク機能のプレビュー:ウェブマスター向け公式ブログ(2016年8月3日)

なおAMPではありませんが、ページの表示スピードという意味でチェックしておきたい記事を紹介しておきます。サイトのデザイン、あるいはキーワード対策等に多くの意識を傾ける担当者もいますが、この機会に自サイトの表示スピードもぜひチェックしてください。 

ページの表示速度はレンダリングとクローリングの2つの側面でSEOに関係する:海外SEOブログ(2016年4月12日)

Googleの次のモバイルフレンドリーアップデートでは表示速度がランキング要因になる可能性あり:海外SEOブログ(2016年6月2日)

実用的トピックス

AMPに関してはGoogle発信のトレンドネタですが、実際に慌てて取り入れるべきものではありません。最後により実用的な記事を、いくつか紹介しておきましょう。 

Web担当者がどういった処理を選択するかが求められるシーンが多々ある、リダイレクトについてです。保存版とあるように、ブックマークしておくと便利そうです。 

【保存版】301や302、307、JavaScript、meta refreshなどのリダイレクトをGoogleはどのように処理するか?:海外SEOブログ(2016年4月11日)

SEO対策に携わっていると「スパム」という言葉に敏感になりますが、Googleから2015年を振り返っての公式コメントもありました。

2015年にGoogleが実施したウェブスパムへの対策:ウェブマスター向け公式ブログ(2016年5月11日)

ノウハウではありませんが、興味深い記事も紹介しておきます。 

グーグルは「情報の正しさ」を保証しない。嘘情報でも上位表示することがある:Web担当者Forum(2016年7月8日)

最後に、日本のSEOのトップランナーによる話題を。タイトル通りに読まずに、きちんと情報を自分なりに解釈していきましょう。 

テクニカルなSEOは99%のサイトで不要:辻正浩ツィート(2016年6月8日)

まとめ

この記事では触れませんでしたが、「機械学習」もGoogleの検索アルゴリズム全体のキーワードです。今後はこれに関する情報も多くなるかもしれません。またSearch Consoleを中心にツールのアップデートや新たなツール提供も数多くアナウンスされました。

多忙な担当者が時間をかけてじっくりニュースをチェックしていくのは難しいと思いますので、こうした場を活用して上手に情報を拾っていってください。

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