ドミノピザのイノベーションはトッピングではなくテクノロジーから始まる | Datorama導入事例

 2021.02.25  マーケティング インテリジェンス チャンネル

今回は、ドミノピザの最高マーケティング責任者(CMO)に登場いただき、同社のカスタマーエクスペリエンス、イノベーション、ピザデリバリーにおけるテクノロジーの役割についてお伺い致します。


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ドミノ・ピザは、創業から約30年が経過した1989年に世界で最初にパンピザの販売を開始しました。それ以来、ドミノ・ピザは新商品を開発し続けており、ご存知の通り、世界的なピザフードチェーンの最高峰に居続けています。

しかし、ドミノ・ピザの成功の物語は、その美味しさだけではありません。その裏には注文と配達に革命を起こすための絶え間ない技術の追求にあります。

それでは早速、ドミノ・ピザでエグゼクティブバイスプレジデント兼チーフマーケティングオフィサーであるアート・デリア氏にお話をお伺いしましょう。

今回のインタビューを通じてデリア氏が、テクノロジー、イノベーション、デジタルトランスフォーメーションについてどのように考えているのかをご理解いただけます。ちなみにデリア氏の経歴は、ペプシ社とダノン社でマーケティング、ブランド、イノベーションに1年間従事した後、ドミノピザに入社しました。

最初に彼は同社について次のように述べています。

私は、デジタルトランスフォーメーションとイノベーションのペースを加速させることに注力してきました。私たちは急速に進化しているマーケットにいて、Uber Eats、Grubhub、DoorDashなどのアグリゲーターと呼ばれる新しい競合の出現によりビジネスモデルを進化させなければなりません。問題は、テクノロジーとデジタル化の最先端であり続けながら、顧客中心のアプローチを継続していくためにはどうすればいいのかを追求することです

消費者を惹きつける方法は、優れた製品ではなく(それは常に重要ですが)、購入を容易にし、革新的で、楽しいものにするための優れた体験であるということは、何年も前からよく耳にしてきました。1996年にウェブサイトを開設して以来、ドミノは、商品の提供だけでなくテクノロジーを駆使してそれを実現してきました。

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米国では売上の70%近くがデジタルチャネルで行われています。

モバイルアプリはもちろんのこと、スマートウォッチ、Twitter、Slack、スマートTV、Ford Sync、Amazon Alexa、Facebook Messengerなどからも注文することができます。ゼロクリック注文の機能では、「ピザのプロフィール」を持ったファンがアプリを開くと、10秒経つと自動的に好みのピザが注文されます。このようなあらゆるテクノロジーとアイディアを踏襲することで売上の70%近くがデジタルチャネル経由に至っているのです。

配達に関してもイノベーションが繰り広げられています。いくつかの例を挙げてみましょう。例えば、公園やビーチなど住所のわからない場所へのピザ配達を可能にするGPSホットスポットや、e-バイクによる配達などです。さらに最近では、自律走行車やドローンを使ったデリバリーのテストも行っています。

他の多くのレストランが新型コロナウイルスによって大打撃を受けていますが、ドミノは準備ができていました。例えばすでに顧客が店舗に入らずに注文を受け取る方法をテストしていたので、春には全国で新しい「カーサイドデリバリー」プログラム(ドミノの従業員が持ち帰り注文を顧客の車に運ぶ)をすぐに開始して実行することができました。これは、他の企業がパンデミックの間に衰退した中で、同社が成功した理由の一つに過ぎないとウォールストリートジャーナルはコメントしています。

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同社はロイヤルティプログラムを通じて、8,500万人の顧客プロファイルデータベースを蓄積してきました。

デリア氏は一貫して顧客中心主義へ注力するために、顧客キュレーション、分析、およびセグメント化を実践しています。2,500万人以上のアクティブユーザーを抱えるロイヤルティプログラムと多数のデジタルチャネルを通じて、ドミノは8,500万人のユニークな顧客プロファイルデータベースを蓄積してきたのです。

消費者をセグメント化し、消費者に最適な精密なマーケティングを行えるデジタルツールは顧客体験を損ねずに効果を発揮する非常に有効です。そのためには顧客の情報を正確に把握する必要があったのです。

デリア氏は、世界中の17,000以上の拠点のマーケティングをリードし、イニシアチブを推進しています。しかし、同社のイノベーションはマーケティングを超えた幅広い組織的な取り組みで行われているのです。

私たちはマーケティング機能にイノベーションを起こしているのではありません。私たちは企業としてイノベーションを起こしており、そのイノベーションを市場に出すことはマーケティング部門を超えた責任を意味しているのです。

例えば最近の例としては、カーサイドデリバリーの全国展開が挙げられます。新型コロナウイルスの影響があったため、同社はカーサイドデリバリーによる発売を加速させました。外部の多くの人は、これをマーケティング上のイノベーションと見なしていたかもしれません。しかし、これは部門を超えて取り組んだ企業としてのイノベーションであり、全社レベルで責任を共有しているため、より速いスピードでイノベーションを成功させることができたと言います。

イノベーションのインパクトを測定する

カーサイドデリバリーの取り組みを説明しましたが実際にはイノベーションを起こしても、それが成功しなければ価値はありません。ドミノの成功の鍵の一つは、イノベーションのインパクトを測定する能力にあると言います。デリア氏は、同社のビジネスモデル(米国の店舗の98%はフランチャイズ)では、フランチャイズ加盟店が独自にプロモーションすることが困難であることを認めています。つまり、明確な目標を持つことが、組織全体とそのフランチャイズ・パートナーにとってイノベーションを実現するための重要な要素であるとデリア氏は考えています。

私たちはイノベーションを測定し改善を繰り返さなければいけません。顧客データがあれば、イノベーションの成果を正確に測定することができます。注文の増加を促進するのか、コストを削減するのか、既存顧客との取引頻度を高めるのかなど、目的を前もって明確にしておけば、具体的な行動に繋がり、測定することができます。私たちの成功は、この分析力にあります。過去10年間で多くのイノベーションを成功させてきた背景には一貫した分析が非常に重要でした。

同社にとって重要な目標の一つに「受注」があります。これは既存店の売上高の持続的な成長を維持・促進するために不可欠であると言います。彼をはじめとするシニアリーダーたちは、注文の成長を促進するためにどのようにイノベーションを起こすかに常に焦点を当てています。

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成長とイノベーションのさらなる機会

デリア氏は、同社が抱える11,000以上の海外拠点を有していますが、米国ほど発展していない国際市場での成長に「大きなチャンス」があると述べています。

私たちは、デジタルでビジネスを変革してきた多くの専門知識と経験を蓄積してきました。私たちや多くのマーケターにとっての課題は、メディアと消費者の細分化が続いていることです。消費者はこれまで以上に多くの選択肢を持っているので、あらゆる人々にリーチすることが課題となるでしょう。

デリア氏は、注文プロセスをさらに進化させようとしており音声活用についても注力していると言います。

当社はピザトラッカーで有名になりましたが、音声はトラッカー体験を強化し、当社と顧客の間により透明性を生み出すことができるもう一つのテクノロジーです。この分野には大きなイノベーションが期待されています。

テクノロジーを重視することで、ドミノ・ピザは世界の売上の半分以上をデジタルで、米国では70%近くを達成しています。マーケティング担当役員として、デリア氏はテクノロジーを使って顧客をより簡単にすることに執拗に焦点を当てています。

小売業を表す言葉を一つ選ぶとすれば、『集中』だと思います。多くの評論家は、小売業界の変革が遅れていると言っていますが、それは変わりつつあると思います。パンデミックの発生に伴い、小売業者は顧客中心主義に力を入れ直し、マーケティングはその中心に位置しています。マーケティングとは、消費者を理解し、消費者にアピールし、すべてがより良い体験を提供するためのものであることを確認することです。これはドミノに限ったことではないのです。

出典: "For Domino’s Chief Marketing Officer, Innovation Starts With Technology, Not Toppings", Datorama.com, (参照 2021-2-24)

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