The Consumer Decision Journey

 2020.04.15  Marketing Intelligence

直線的な従来型の購買行動

以前、私がマーケティング担当者として駆け出しの頃のプロモーションは今から考えると本当に単純であったとつくづく思います。

製品出荷前に製品を学びメッセージを決定、カタログを作成し、営業ツールを作成する。そして、記者発表会、広告、イベントとこなせばそれなりに売れてしまう良い時代でした。これらの一連の作業をいかに派手にやるのかという一点に焦点を絞っていたような気がします。

“水面”にとにかく“大きな石”“高いところ”から投げ込み波紋を極限まで大きくすることに注力していれば売れる時代だったのかもしれません。

つまり、

水面=マーケット、大きな石=予算、”高いところ”=体力

といった感じでしょうか。

普段であればイベントも東京、大阪だけで済ませば良いような場合でも、気合いだけで全国数十カ所をまわれば、それなりに効果はでていました。広告も予算を大量に投入すれば、それなりに効果がでていましたし、記者発表会も有名なメディアで取り上げてくれれば効果はでていました。

直線的な従来型の購買行動

これまでの企業のマーケティングアプローチは、顧客が製品やサービスを「認識」して「評価」、「決定」、「購買」、「信頼」という流れが一直線に辿ると想定されていた時代でした。そのため顧客に「認識」してもらうために、ありったけの力をかけていたのです。まさに一方通行による情報発信手段が尊重されていた時代だったといえるでしょう。

もちろん、これらの直線的なアプローチを否定するつもりはありません。やった方が良いに決まっているのですが、限られた予算と複雑化する購買プロセスで最適化を進めていかなくてはならず、そう簡単ではなくなってきているのも事実です。

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複雑化する購買行動

先日、私はサングラスを買いました。

複雑化する購買行動
その際にふと自分のなかで、どのような購買プロセスを辿ったのかを思い返してみました。私の大好きなハリウッドきっての演技派で知られるデンゼル・ワシントンが主演した映画「ザ ウォーカー」という映画がはご存知でしょうか?

文明が崩壊した近未来を舞台に、謎の本を巡る戦いを描くサスペンス・アクションです。たまには映画でも見ようと思い、ネットで最新のデンゼル・ワシントンの映画を検索していたのです。そうしたら「ザ ウォーカー」のかっこ良いサングラスをかけたデンゼル・ワシントンの写真が大量に検索されました。この瞬間にサングラスが欲しくなりました。Googleで[ザ ウォーカー デンゼルワシントン サングラス]で検索し、それがOakley(オークリー)のInmate(インメイト)であることをYahoo 知恵袋で突き止めました。

その後、企業ページで情報を正確な情報を得て、あらゆるショッピングサイトで価格を比較します。この瞬間、日本だけではなく世界中で比較を実施。(いちおう頭を一日冷やし)結局、米国のAmazonで購入しました。ニューヨークのブルックリンにあるサングラス屋さんのようでした。数日でサングラスが届き、Amazonからレビュー依頼がきたので「このサングラスが日本に売ってないことと、素早い対応や格好良さに満足した」みたいなことを書きました。

その後、休日に知り合いと会った時には「ザ ウォーカーでデンゼルワシントンがかけてたサングラス」などと情報を共有したりしています。もちろん、聞かれたらですよ(笑)。

もちろん、ここで私が言いたいのはサングラスを購入したということではありません。
(そのわりに行数をとってるじゃないか?というツッコミはなしでお願いします)

私がしたことは、商品を検索して商品を特定、企業サイトに訪問し製品情報の詳細を取得、YouTubeでビデオをチェック、コミュニティで情報を取得、検索で価格を比較、購入、使用感を投稿、友人に報告(口コミ)、ブログで報告(これです)。

実に複雑な要素が絡み合っているのがおわかりいただけるでしょう。

情報に溢れた今日、商品やサービスを「認識」するチャネルはさまざまです。ブログやSNS、交流サイトを通じた「評価」や「共有」が、顧客の意思決定を左右します。店頭でスマートフォンを使い、自宅でテレビをつけながらタブレットで調べるなど情報へ接するシーンも多様化してきています。あきらかに昔のマーケティングでは駄目だという事がわかります。

The Consumer Decision Journey

The Consumer Decision Journey

そして2009年にマッキンゼー・アンド・カンパニーが発表したThe Consumer Decision Journeyは、これまでの一方通行かつ顧客をマーケティングファネルに強引に押し込んだ先細りモデルを大きく否定する新たなマーケティングフレームワークでした。
このThe Consumer Decision Journeyは、最近の購買モデルを単純かつ的確に描いており最初に知った時には目から鱗でした。

The Consumer Decision Journey

図をご覧頂ければわかりますが、直線ではなくループしています。そのループの両端には「初期ブランドセット」と「購買」というステージが存在しています。このループの上が「評価/検討」フェーズ、そして下段が購買後の「利用体験/共有」になっています。顧客は製品やサービスに満足すると「ロイヤリティループ」に突入し、より購買しやすくなるのです。

先ほどのサングラスの購買プロセスもThe Consumer Decision Journeyに当て込むとすっきりします。

最近では、これらのフェーズを意識しながらマーケティング活動を行って行く事が重要になります。

そのためにやる事は沢山あるかと思いますが、自身の企画やアクティビティがどのフェーズで行われているのか、そもそも足りないフェーズは何なのかを知る事が重要です。

そして、単純な「購買プロセス」だけの図ではないことに気付くことも重要です。「顧客醸成プロセス」も含まれている事に注意する必要があるのです。

よりファンになってもらいLTV(生涯顧客価値)を最大化させることを忘れてはならないのです。

それぞれ個別のアクティビティやヒントに関しては、また別の機会でご紹介していきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました!

追伸:数日たって友人がサングラスを新調してました。これはどういう購買行動であったのか今度聞いてみます。

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