Webサイト運営のKPIのポイントとは

 2021.06.16  マーケティング インテリジェンス チャンネル

Webサイトの運用成果を最大化するためには、具体的な目標設定が不可欠です。そして、ゴールに至るまでのプロセスを可視化し、定量的な分析に基づくマーケティング戦略を構築せねばなりません。そこで重要となるのが、最終的な目標の達成度合いを評価する「KPI」です。本記事では、Webサイト運営で求められるKPI設定のポイントについて詳しく解説します。

Webサイト運営のKPIのポイントとは

Webサイト運営で用いられるKPIとは

KPIとは「Key Performance Indicator」の頭文字をとった略称で、日本語では「重要業績評価指標」と訳されるマーケティング用語です。最終的な目標達成に至るプロセスの達成度合いを、定量的に把握するための指標を指します。「KGI(Key Goal Indicator)」が最終的なゴールに対する指標であるのに対し、KPIはそのゴールに至るまでの達成度合いを示す指標です。KGIを達成するための中間目標として設定されるのがKPIであると言えます。

最終的な目標は1つでも、そこに至るまでのプロセスはさまざまです。例えば、運営しているWebサイトの「最終的な目標(KGI)」が「広告収入の前期比150%アップ」だと仮定します。この目標を達成するためには、トラフィックやPVの増加、回遊率や直帰率の改善など、さまざまな施策が必要でしょう。こうした最終目標に至るまでに必要となる細かい施策それぞれの達成具合がKPIなのです。

先ほど挙げたようにWebサイト運営に用いられるKPIは多くあります。中でも代表的なKPIが「流入目標」と「成果目標」です。

流入に関するKPI

Webサイト運営において最終的な目標は、企業や媒体によって大きく異なります。しかし、最終的な目標が異なっていても、流入数の増加はWebサイト運営においてもっとも重要な課題の1つです。例えば、ECサイトの最終的な目標は多くの場合「売上高の最大化」にあります。売上高を向上するためには、より多くのトラフィックを集める必要があり、この場合のKGIは「売上高の最大化」で、KPIは「流入数の増加」です。

また、自社サービスの資料請求サイトを運営している場合ならば、最終的な目標は「新規顧客の獲得」になるでしょう。この場合も新たな顧客を獲得するためには、より多くの流入数が必要です。このように、最終的な目標は異なっても、流入数の増加はWebサイト運営において非常に重要な課題と言えます。そんな流入に関する代表的なKPIが「セッション数」「PV」「UU」「直帰率」の4つです。ここからは、流入に関する4つのKPIについて順番に見ていきましょう。

セッション数

セッション数とは、ユーザーがWebサイトを訪問した回数を意味する用語で、流入数や訪問数とも呼ばれます。PV数と同様にWebサイトへのトラフィックを測る上でもっとも多く利用される指標です。

PV(ページビュー)

PVは、Webサイト内のページに対するアクセス数を示す指標です。自社のWebサイトがどれくらい閲覧されているのかを図る指標として使用されます。

UU(ユニークユーザー)

UUとは、Webサイトに訪問したユーザー数を示す指標です。PV数と同様にアクセスがどの程度あったかを測る指標として利用されます。PVとは異なり、同じユーザーが複数回ページを訪れてもUUの数値は1しか増えません。

直帰率

直帰率は、サイトを訪れたユーザーがほかのページに遷移することなく直帰した割合を示す指標です。混同されがちな指標として離脱率があります。離脱率は、そのページがセッションの最後になった割合を示す指標です。つまり、訪れた最初のページだけを見て離脱したセッションの割合が直帰率であり、離脱率は複数ページを遷移したユーザーの最終閲覧ページとなった割合をあらわしています。

成果に関するKPI

Webサイト運営において、流入数以上に重要な指標となるのが成果目標です。先述したように、ECサイトの場合は最終的なゴールは売上高の最大化であり、自社サービスの資料請求サイトなら新規顧客の獲得が最終目標になるでしょう。そして、そのためには流入数の増加が必要です。

しかし、どれほど流入数を集めても、成約率が低ければ最終的な目標達成には至りません。流入数の増加は非常に重要な指標ですが、それと同時に集めたトラフィックを最終的な目標に誘導する必要があります。その具体的な成果を計測する指標が「CV・CVR」と「CPA」の2つです。

CV、CVR

CVとは、Webサイトにおける最終的な成果や目標を指す概念です。具体的に何を持ってCVとするかは、Webサイトの運営目的によって大きく異なります。例えば、ECサイトであれば「商品の販売」、オウンドメディアであれば「問い合わせ」や「資料請求」がCVとなります。

CVRはWebサイトの目標達成率を示す指標です。一般的にWebサイトでのCVRは「CVR=コンバージョン数÷アクセス数×100」という計算式で求められます。Google広告やYahoo!広告のようなリスティング広告であれば「CVR=コンバージョン数÷クリック数×100」がCVRとなるでしょう。

CPA(顧客獲得単価、成果単価)

CPAは、1件あたりのコンバージョンにおける顧客獲得単価を示す指標です。CPAは「CPA=広告費用÷コンバージョン数」で算出されます。コンバージョンを獲得できてもCPAが高ければ利益にはつながりません。したがって、利益率を向上するために非常に重要な指標となります。

Webサイト運営のKPIのポイント

Webサイト運営におけるKPIを設定するポイントは「定量的に計測可能なこと」「変化の原因を明確化できること」「達成できること」の3つです。ここでは、Webサイト運営におけるKPI設定のポイントについて解説します。

定量的に計測できるKPIを設定

KPIを設定する目的は、最終的な目標を達成するためのプロセスを具体化することです。最終目標へと至る道筋が抽象的かつ曖昧なものでは、ゴールに向かってどのように進めばいいのか把握できません。したがって、重要なのは定量的に計測できる具体的なKPIを設定することです。つまり、具体的な数値として計測できる目標を設定する必要があります。

例えば、トラフィックやコンバージョン率の上昇といった曖昧なKPIは推奨できません。「検索流入数+15%/月」や「Webサイト経由の新規顧客獲得数+10件/月」といった、具体的なKPI設定が望ましいでしょう。Webマーケティングは、アナリティクスデータからさまざまな情報を得られるのが大きなメリットです。そのメリットを最大化するためにも、定量的に計測できるKPI設定が求められます。

変化の原因を明確化できるKPIを設定

Webサイトは一度制作して終わりではなく、アナリティクスデータの分析に基づく継続的な改善が不可欠です。例えば、キーワードプランニングやデザインのリニューアルなど、Webサイトの運用成果を最大化すべく、さまざまな施策を行う必要があります。

そこで重要となるのが、「変化の原因を明確化できるKPI」を設定することです。施策によって指標が悪化した場合、どこに原因があるのかを究明せねばなりません。反対に改善された場合も再現性を確立するために、よい結果を生んだ要因を把握する必要があるでしょう。

例えば、ランディングページのCVR改善を目標として、スプリットランテストを実施すると仮定します。このとき、ヘッドコピーの変更とページデザインのリニューアルを同時に行うと、どちらが結果に影響を与えたのかを正確に把握することができません。

したがって、スプリットランテストは必ず1つの施策のみを実施することが大切です。そして、CVR改善という大枠の中に「ヘッドコピー変更による精読率+20%/月」や「デザインリニューアルによる平均滞在時間+10%/月」といったKPIを設定することで、結果に対する原因究明が容易になります。

達成ができるKPIを設定

KPI設計においてもっとも重要なポイントとなるのが、達成可能な指標を設定することです。あまりにも現実離れした高すぎるKPI設定は、かえってモチベーションの低下を招きます。大きすぎるKPI設定は従業員にとっても、企業にとってもよい結果を生むことはありません。人は成功が近づいているという認識を持つほど行動意欲が刺激され、積極的に取り組むことができる「目標勾配仮説」という心理効果があります。

つまり、目標設定は大きすぎても小さすぎても行動意欲の低下を招いてしまいます。決して容易ではないけれど、達成することで高い成果につながる目標だからこそ、具体的にビジュアライズされ、モチベーション向上に寄与するでしょう。そもそもKPIは、KGIという大きな最終目標を達成するための中間目標です。最終的なゴールへと至るためには、具体的に何を成すべきかを熟慮し、高すぎない達成可能な範囲でKPIを設定する必要があります。

まとめ

Webサイトが持つ役割は商品やサービスの販売、自社のブランディングや認知度向上など、企業や媒体によって異なります。しかし、Webサイトの根本的な存在理由は、利益への貢献と言えるでしょう。Webサイトの運用効果を最大化し、利益への貢献というゴールに到達するためには、適切なKPI設定が不可欠です。最終的なゴールから逆算し、そこに至るプロセスを定量的な数値として落とし込むことで、目標達成までの具体的な道筋が見えてくるでしょう。

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